高保湿の王様「セラミド」って何?セラミドの使い方とその効果

化粧品の成分を気にする女性イメージ
乾燥肌

最近はスキンケアの中にさまざまな保湿成分が配合されていて、どれが良いのか迷ってしまいますよね。その中でも非常に高い保湿力を誇る成分が「セラミド」です。セラミドという名前はネットや雑誌の美容ニュースやCMなどでよく目にしますよね。

セラミドは、私たちの素肌にもともと存在する保湿成分のひとつで、とても不思議な性質をもっています。素肌を健康に、しなやかに保つために働いているセラミドは、一体どんな成分なのでしょうか。

高保湿成分の王様セラミド

美容液

セラミドは、現在化粧品に保湿成分として配合されている物質の中では、最も高い保湿力を持っていると言われる成分です。

ヒトの肌は薄ーい多重層構造

セラミドは、ヒトの肌にもともと存在しています。セラミドのことを詳しく知るためには、まずヒトの素肌の構造を理解しておく必要があります。

ヒトの皮膚は、大きく分けて3層構造になっています。といっても、足のかかとやひじ・ひざのようによくこすれるような場所でなければ、皮膚はとても薄い組織です。ほんの数ミリの「皮膚」が、三層構造に分かれているのです。

さらに、それぞれの層は、もっと薄い層に分かれています。例えていうならミルフィーユやミルクレープのような構造をしているのです。

複雑な構造でヒトの身体を外界から守っている

皮膚のもっとも外側にあるのは角質層と呼ばれる部分です。角質層の外側は、汗と皮脂がまじりあった皮脂膜という天然の保湿クリームで覆われています。

そもそも、皮膚って何のために存在しているのでしょうか。それは、重要な臓器や筋肉、骨や血管といった体内の組織を、外界から守るためですよね。

そのために、皮膚はバリアとしての機能をたくさん持っています。

まずは最も外側をソフトに覆っている皮脂膜。皮脂膜はちょっとした外的刺激から皮膚を守り、内部の水分が蒸発することを一番外側で防いでいる、最前線の「盾」です。

それから角質層。角質層を作り出しているのは角層細胞と呼ばれる細胞たちです。じつはこの角層細胞、その下に存在する表皮を形成する細胞が、死んでしまったあとの「細胞の死骸」なんです。

死んでしまった細胞ですが、れんがのようにきちんと積み重なり、表皮が外界に触れないように守っています。

セラミドはヒトの肌にもある成分

女性の肌トラブルイメージ

角層細胞の間には角質細胞間脂質と呼ばれる成分が存在し、角層細胞の中にはケラチンと呼ばれる成分と、NMF、もしくは天然保湿因子と呼ばれる成分が存在しています。

角質細胞間脂質と天然保湿因子は、肌のバリア機能と保湿のために欠かせない成分です。角質細胞間脂質と天然保湿因子はひとつの物質でできているわけではなく、さまざまな物質が混ざり合ってできています。

たとえば天然保湿因子はアミノ酸をはじめピロリンドンカルボン酸ナトリウムや乳酸塩、尿素や有機酸などが低分子化したものでできています。アミノ酸も一種類ではなく、グリシンやアラニンなどさまざまアミノ酸の集合体で、それらの代謝物も入り混じっています。それらの成分はそれぞれ保湿力をもっており、みんなで水分を抱え込んだり吸着したりすることで保湿力を発揮しています。

セラミドは、角質細胞間脂質の中に含まれている成分のひとつです。角質細胞間脂質は角質層を形成する重要な成分です。

角質自体は、ほんの0.02mmしかない、膜のような組織です。その膜の中に10層、多い人では20層というさらに薄い層が重なっています。

この層をなしているのが、角層細胞(ケラチノサイト)と角質細胞間脂質という成分なのです。角層細胞が占める割合が9割、それらの間を埋めて細胞同士をくっつけ合い、外からの侵入や内側からの漏洩を防ぐのが角質細胞間脂質です。

セラミドはどこからやってくるの?

角質細胞間脂質は、セラミドが約半分を占めています。さらにコレステロールと、そこから遊離した脂肪酸、さらにコレステロール硫酸で構成される油性の成分です。

セラミドはいつどこで作られているのでしょうか。実は、素肌のターンオーバーの中で作られているのです。

ターンオーバーが起こっているのは、角質層・表皮・真皮という三層構造をなす皮膚の中の、表皮部分です。表皮には表皮細胞(ケラチノサイト)が詰まっています。

ケラチノサイトは表皮層の一番底で生まれて、どんどん上の層へと上がっていきます。これがターンオーバーです。一番上の角質層に届くと死んで、角層細胞となり、死んだ後も皮膚を守り続け、最後には垢となって剥がれ落ちます。

表皮細胞は死ぬ前に、細胞の中にラメラ顆粒という脂質の粒を作ります。そして死んで角層細胞になる時に、細胞の外へラメラ顆粒をはじき出します。そこから生まれるのがセラミドなどの角質細胞間脂質です。

セラミドの役割

セラミドは油性の成分ですが、親水基という水と仲の良い性質も持っている不思議な成分です。その性質を活かし、セラミドとセラミドで水分を挟み込み、セラミドと水分のミルクレープ状の層を作り出します。これをラメラ構造と呼んでいます。

セラミドは角質層に含まれる水分の8割以上を守っているとされ、非常に重要で保湿力が高いのです。

ただし細胞間はナノレベルのすき間なので、肌に自然なかたちで存在するセラミドもナノレベルの分子量しかありません。化粧品に保湿成分として配合されている場合は、ナノ化されているなど、分子量ができるだけ小さなものを選択しましょう。

数ある保湿成分の中でも、セラミドはまさに最強!保湿力で考えるなら分子が小さなセラミドが配合されているものがおすすめです。

セラミドには種類があります!もっと詳しくセラミドをチェック

ここでワンポイント

セラミドの保湿力の最強ぶりをご紹介しましたが、実はセラミドにはいろいろな種類があり、どのセラミドが配合されているかは化粧品によって違うんです。

人体のセラミドは300以上の種類がある

人体に存在するセラミドは、大まかに分類すると12、さらに細かく分類すると300以上にもなるといわれています。

基本的な働きはすべて保湿なのですが、それぞれ少しずつ違った働きも担っています。

代表的なセラミドをご紹介します。

セラミド1…バリア機能に優れている
セラミド2…最も多く存在し、保水力も高い
セラミド3…シワ改善作用がある
セラミド4…角質層で脂質バリアを形成
セラミド5…ターンオーバー改善作用、シワ改善作用がある
セラミド6…ターンオーバー促進作用。シワ軽減作用がある

これらのセラミドの働きはごく一部。まだわかっていないことも多いのです。たとえば、研究ではセラミド1と3、6が不足すると、敏感肌やアトピー性皮膚炎になりやすいのではないか、ということがわかってきたそうですよ。

スキンケアに配合されるセラミドは違う名前で呼ばれることも

スキンケア商品、化粧水や美容液、クリームなどに使われているセラミドは、スフィンゴシン誘導体とも呼ばれています。

脂溶性の成分で、水分を油の膜で閉じ込める、エモリエント成分の一種です。油性の成分ですが、親水基を持っている点は、人体のセラミドと同じです。

セラミドには、ヒト型セラミドと合成(疑似)セラミド、天然(動物)セラミド、植物性セラミドなどの種類があります。

実は化粧品の全成分表示で「セラミド」と表示されるのは、「ヒト型セラミド」というセラミドだけなのです。

セラミドはもともと単一の元素からできている成分ではありません。いくつかの成分が結合してできているものです。だからいろいろな種類があり、ヒトが本来持っているものではないものも、セラミドと呼ばれています。

セラミドの種類

ヒト型セラミドは、ヒトのセラミドとほとんど、もしくはまったく同じ構造を持っているセラミドです。酵母などを利用して生成されたもので、高価な成分です。

合成セラミドは、化学的に合成されたセラミドで、ヒト型セラミドよりも安価ですが保湿効果は本来のものよりも低めになります。成分表示でもセラミドとは表記されず、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドなどの名前で表記されます。

天然セラミドはウマなどの動物の脊髄や脳から抽出される、動物由来の成分です。ヒト型セラミドと同じように、高価な成分です。ビオセラミドやウマスフィンゴ脂質などの名前で表記されます。

植物性セラミドは、大豆やコンニャクなど植物由来の成分です。比較的安価で、グルコシルセラミドのような水溶性成分のものもあります。また加水分解コンニャク根やセラミド糖脂質含有米エキス、セラミド含有米抽出物、コメヌカスフィンゴ糖物質、ユズ果実エキス、植物性セラミドなど、実に多彩です。

大豆やコメなどアレルゲンを使用しているものもあるので、必ずパッチテストをするなどチェックしてから使い始めた方が安全です。

パッケージにセラミド配合と書いてあっても、その効果が高いものかどうかは全成分表示を 見なければわかりません。高い効果を求めるなら、ヒト型セラミドや天然セラミドなど少し高価なセラミド配合のスキンケアを選ぶと良いでしょう。

セラミド配合保湿はどう使えばいいの?

セラミド配合の保湿化粧水や美容液はどう使えばよいのでしょうか。セラミド配合のスキンケアの上手な使い方をチェックしましょう。

セラミドはピンチ肌を感じた時にはかなり減っている!

肌に触れて悩む女性イメージ

セラミドは年齢とともに減少していく成分のひとつ。コラーゲンにせよ、ヒアルロン酸にせよ、女性の素肌に欠かせない成分はみんな年齢とともに少なくなってしまうんですよね。

セラミドは若いころには角質層の間に満ち満ちています。ふっくりと太った赤ちゃんのほっぺたのぷるぷるさ。柔らかくて弾力があって、最高の触り心地です。

でも、セラミドが満ち溢れているのは二十歳まで。それ以降はどんどん減っていく一方です。40代のピンチ肌になると、セラミドはだいたい6割から5割近くまで減ってしまっています。

セラミドが減るとどうなるの?

セラミドが減ると、角質細胞間脂質にすき間ができてしまいます。角質細胞間脂質がすき間だらけになると、ラメラ構造も崩れてしまい、角層細胞のすき間からどんどん水分が蒸発してしまいます。すると、肌のバリア機能が低下し、乾燥や老化などピンチ肌化が進んでしまうのです。

セラミドだけを塗ってもダメ

セラミドが減ってしまったからといって、セラミドだけを塗っても意味がないんです。セラミドが含まれている角質細胞間脂質は、さまざまな成分の集合体。それぞれのバランスが整って、初めて力を発揮します。そのため、セラミドだけを高濃度で塗りこんでも、昔のハリを取り戻せる訳ではないのです。

セラミド配合のスキンケアが合う肌質は?

セラミドは油性の成分なので、オイリー肌には向きません。ピンチ肌の方に多い、乾燥肌やインナードライ肌の方に向いています。また非常に乾燥しやすい首やデコルテ、ひじやひざ、脚などのお手入れにもおすすめできます。

セラミド配合のスキンケアはどれを使うべき?

セラミドは実にさまざまなスキンケアに配合されています。でも、油性の成分であることを考えると、水分がほとんどを占める化粧水で肌に浸透させることはあまりおすすめではありません。

高価な成分でもあるので、できれば美容液やクリーム、パーツ専用クリームなどで集中的に保湿するものを選ぶとしっかり保湿の役割を果たしてくれます。

その代り、化粧水は美容液で補えない水性の保湿成分を含んだものなどを選ぶといいかもしれませんね。

セラミド配合のスキンケアを選ぶときは、化粧水よりも美容液やクリームがおすすめです。ピンチ肌を感じ始める前からスタートし、肌に補ってあげることで、エイジング予防にも。

セラミドは油性の成分!ちょっと高価、でもピンチ肌にはおすすめ!

満面の笑み

セラミドは今話題のラメラ構造に欠かせない細胞間脂質の一種です。しかし年齢とともにどんどん減少してしまう成分でもあります。ただしもともとスキンケア成分が届く限界と言われる角質層に存在するため、外から補うことが比較的簡単という嬉しい特性もあります。

セラミドは種類が豊富ですが、効果が高いものは、やっぱり高価。ヒト型セラミドや天然セラミドなどを選ぶと安心です。オイリー肌の方にはあまり合わない成分ですが、ピンチ肌に悩む乾燥世代の女性のお肌にはオススメです。化粧水でたっぷりと水分を補給したあと、セラミドでしっかり水分をとじ込めてあげましょう。

なま けいこ

「キレイになりたいけど、めんどくさいことは嫌!」 常にお得な美容情報を探している大人女子。

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧